
「もう二度と借金はしない」と決めたはずなのに、気づくとまた借りてしまう。浪費癖がやめられない、リボ払いから抜け出せない――そんな自分に嫌気がさしている方は少なくありません。
でも、借金をする癖が治らないのは、意志が弱いからでも性格が悪いからでもありません。多くの場合、お金の使い方・考え方・仕組みに原因があり、本人も気づかないうちに同じ行動を繰り返してしまっています。
この記事では、「なぜ借金を繰り返してしまうのか」という原因を整理したうえで、浪費癖やリボ沼から抜け出すための現実的で続けやすい改善方法を解説します。責めるのではなく、仕組みを変えることで、同じ失敗を繰り返さないためのヒントを見つけていきましょう。
特に、何度も借金を繰り返してしまい「もう自分はダメなのでは」と感じている方に向けて、責めずに改善するための考え方をまとめています。
この記事でわかること(結論)
- 借金癖が治らないのは意志ではなく仕組みの問題である理由
- 浪費癖・リボ払いがやめられない人の共通点
- 今日からできる改善ステップと再発防止の考え方
- どうしても抜け出せないときの現実的な選択肢
借金をする癖が治らないのはなぜ?
意志の弱さではなく「仕組み」の問題
借金を繰り返してしまう人ほど、「自分がだらしない」「意志が弱い」と責めがちです。ですが実際は、借金しやすい仕組みが周りに揃いすぎていることが原因になっているケースが多いです。
- スマホ1つで借入・決済できる
- リボや後払いで「今は払わなくていい」と感じる
- 引き落としで現金感覚が薄れる
つまり、問題は「意志」よりも、借金してしまう流れが生活に組み込まれていることにあります。
「返せた経験」が逆に癖を強めることも
一度「なんとか返せた」経験があると、「また何とかなる」と感じやすくなります。これが危機感の薄れにつながり、結果として借金を繰り返す原因になってしまうことがあります。
浪費癖・リボ払いがやめられない人の共通点
支出を「感情」で決めてしまう
浪費癖の多くは、必要・不要よりも感情でお金を使うところから始まります。
- ストレスが溜まると買い物で発散する
- 不安になると「ご褒美」で落ち着かせる
- 予定外の出費があると、カードに頼る
その場では気持ちが軽くなりますが、あとで請求が来て不安が増え、また発散…という悪循環になりやすいです。
リボ払いが“借金感”を消してしまう
リボ払いは毎月の支払いが一定なので、「今月はこれだけ払えばいい」と感じやすく、借金の実感が薄れます。結果として、残高が増えても気づきにくく、気づいたときには利息負担が大きくなってしまうことがあります。
ポイント:リボ沼の怖さ
- 支払っているのに、なかなか元金が減らない
- 残高を見ないほど、状況が悪化しやすい
- 「毎月定額」が安心に見えて、実は抜け出しにくい
なぜ「もうやめよう」と思っても繰り返してしまうのか
反省→我慢→反動のループ
借金が増えたときは反省して「もう使わない」と我慢します。ところが我慢が続くほど反動が大きくなり、ある日ドカンと使ってしまう…。この反省→我慢→反動のループが、借金癖を強めてしまいます。
お金の管理が「見えない化」している
カード・アプリ・自動引き落としが増えるほど、支出が「見えない化」します。現金なら減り方が目に見えますが、キャッシュレス中心だと、感覚がズレやすいのが落とし穴です。
借金癖・浪費癖を改善するためにまずやるべきこと
※全部を一気に変える必要はありません。まずは「借金につながる引き金」を断つことが重要です。
step
1「引き金(トリガー)」を特定する
借金につながる行動には、だいたい共通の引き金があります。
- 給料日前になると不安で使う
- 疲れた日にネット通販を見てしまう
- 友人との付き合いで見栄を張る
- 深夜に不安になって買い物してしまう
まずは「自分はどれが多いか」を1つ決めるだけでOKです。
step
2お金の流れを“ざっくり可視化”する
正確に家計簿をつけようとすると続きません。まずはざっくりで十分です。
- 借入先の数(だいたい)
- 毎月の返済総額(だいたい)
- カードの枚数(何枚あるか)
この3つが見えるだけでも、判断がブレにくくなります。
step
3「使えない環境」を作る(仕組み化)
意志に頼るのではなく、仕組みで止めるのが一番確実です。
- よく使うカードを財布から抜く(別の場所へ)
- ネット通販のアプリを削除・通知OFF
- 後払い・リボの設定を確認する
リボ沼から抜け出すための現実的な対策
※無理な我慢や自己流の返済で生活が苦しくなる場合は、状況を整理したうえで専門家に相談することも選択肢の一つです。
リボを「仕組みとして止める」
リボ沼を抜けるには、まずリボを増やさない状態を作ることが先です。
- リボ設定(自動リボ)をOFFにする
- カードの限度額を引き下げる
- カード枚数を減らす(管理できる数に)
一括返済・整理を検討すべきライン
「返しているのに減らない」「利息が重くて生活が苦しい」状態が続くなら、我慢だけで抜けるのは危険です。状況によっては、返済方法の見直しや整理を含めて考える必要があります。
リボ・カードローンを含む借金の整理については、次のページも参考になります。
借金癖を責めるより「再発しない環境」を作る
我慢に頼らない仕組み作り
借金癖は「我慢」で止めようとすると反動が来ます。だからこそ、我慢の前に使いにくい環境を作る方が現実的です。
- カードを持ち歩かない日を作る
- 現金だけの財布を用意する
- 引き落とし口座を分けて管理する
一人で管理しない選択
お金の話は恥ずかしいと感じがちですが、抱え込むほど改善は難しくなります。誰かに話して「見える化」するだけでも、行動は変えやすくなります。
「今すぐ手続きしたいわけではない」「状況整理だけしたい」という相談からでもOKです。
【体験談】借金を繰り返していた人が抜け出せたきっかけ
体験談①:浪費癖+リボで限界だったAさん
買い物でストレス発散する癖があり、気づけばリボ払いが当たり前に。毎月払っているのに残高が減らず、「もう終わりだ」と感じる日が増えました。Aさんが変われたきっかけは、家計簿を完璧にすることではなく、カードを使いにくい環境に変えたこと。まず自動リボ設定を見直し、通販アプリを削除。次に、返済総額だけを“ざっくり”把握して、現実を直視できるようになったことで、改善の一歩が踏み出せました。
体験談②:借りては返すループが続いたBさん
「返せたから大丈夫」が口癖になり、ピンチのたびに借りては返すを繰り返していました。Bさんが気づいたのは、借金の原因が収入の問題だけでなく、不安になると借りる行動が習慣化していたこと。考える時間を区切り、借りる前に「今の不安の引き金」をメモするようにしたことで、借金に走る回数が減っていきました。
よくある質問(FAQ)
Q. 借金癖は本当に治せますか?
A. 治せます。ただし意志だけで止めようとすると反動が出やすいので、借金につながる引き金を断ち、使えない環境を作ることがポイントです。小さな改善を積み重ねるのが現実的です。
Q. リボ払いを続けているとどうなりますか?
A. 毎月払っていても元金が減りにくく、利息負担が増えやすいです。残高を見ないほど状況が悪化しやすいので、まずはリボを増やさない設定に変えることが重要です。
Q. 債務整理をしないと改善できませんか?
A. 改善できるケースもあります。ただし、利息が重く生活が崩れそうな場合は、我慢だけで抜けるのが難しいこともあります。まずは状況整理をして、現実的な選択肢を確認するのが安全です。
Q. 家族にバレずに見直す方法はありますか?
A. まずはカードの設定見直し(自動リボのOFF、通知の整理)や、財布からカードを外すなど、一人でもできる改善から始められます。相談が必要な場合でも、状況に合わせて進め方を検討できます。
Q. 借金癖は年齢や収入に関係ありますか?
A. 年齢や収入だけで決まるものではありません。収入が増えても使い方や仕組みが変わらなければ、同じ行動を繰り返すことがあります。重要なのは金額より「お金との付き合い方」を見直すことです。





































