借金返済で利息の負担が重くて返済が思うように進まないという方は結構多いです。
過払い金返還請求の影響でグレーゾーン金利が撤廃されたとは言っても、借金の利息を大きく、さらに遅延損害金などの懲罰的な延滞利息の負担も大きく、借金返済の妨げになります。
遅延損害金は金利が高くて、懲罰的な要素のある合法的なものです。
また遅延損害金を理由に過払い金返還請求に応じない消費者金融などもあったりするので、遅延損害金は厄介なものです。
そんな借金問題の遅延損害金に関する解決方法をわかりやすく説明していこうと思います。
遅延損害金(延滞利息)とは?
遅延損害金は返済期日までに借金返済できなかった場合に、懲罰的な意味合いで支払う必要がある延滞利息になります。
遅延損害金は返済期日を過ぎた場合に加算されることになり、支払い期限を1日でも過ぎたら発生する損害賠償のようなものになります。
遅延損害金は利息が高めに設定されており、貸金業者の場合だと年利20%くらいというところが多いようです。
普通の利息と混同してしまっている方もいますが、簡単に説明すると支払い日までに発生するのが利息で、支払い日を過ぎて発生するのが遅延損害金(延滞利息)になります。
そんな遅延損害金(延滞利息)ですが、もしもそのまま支払いを無視しているとどうなるのでしょうか?
遅延損害金(延滞利息)を払わないとどうなる
遅延損害金(延滞利息)は利息が大きくて支払い負担が大きいですが、だからといって支払わずに滞納を続けると、さらに遅延損害金は利息によって大きくなってしまいます。
また支払いを先延ばしにして債権者から支払いの督促を受けている場合には、そのままにしていると裁判になってしまいます。
裁判になると当然ですが、借金の利息を払ってないこちらが勝つことはないので、こちらに不利な判決がでることになります。
その判決の結果、資産が差し押さえになってしまったり、給料が差し押さえになってしまう可能性があります。
給料が差し押さえになると、生活に大きな影響が出てしまうので、裁判になって差し押さえになる前に対策する方法があります。
そこで、任意整理・個人再生・自己破産という方法を検討することになります。
任意整理で遅延損害金(延滞利息)を整理
任意整理は債務整理手続きの中では一番利用しやすい債務整理手続きです。
任意整理は債務者が債権者と交渉して、借金返済の条件を変えてもらったり、遅延損害金を含めた利息をカットしてもらうという債務整理方法です。
そのため弁護士や司法書士などに手続きを依頼すると、弁護士や司法書士が金融業者などと交渉して遅延損害金などの延滞利息をカットしてくれます。
もちろん必ず利息が免除されるわけではないですが、任意整理の経験が豊富な弁護士や司法書士に手続きを依頼すれば、遅延損害金を免除できる可能性は高くなります。
とはいっても遅延損害金の額が大きすぎる場合には、全額免除することが難しくなる可能性もあります。
そのため遅延損害金をカットしてもらうためにも、できるだけ早めに手続きを検討したほうがいいと思います。
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個人再生で遅延損害金(延滞利息)を整理
個人再生は裁判所で手続きを行う債務整理方法で、任意整理とは違って、全ての借金が債務整理対象になります。
一部の減免されない債権に関しては借金を減らすことはできないですが、遅延損害金に関しては個人再生で減額してもらうことは可能です。
個人再生の場合は任意整理とは違って、単純に利息が免除されるだけだけでなく、最大で借金を10分の1まで減額することが可能です。
つまり利息だけでなく、借金の元本からばっさりと減額することができるので非常に強力の債務整理方法です。
また任意整理とは違って、弁護士や司法書士の手腕によって返済条件が変わるということもないので一定の効果を期待することができます。
借金額が大きかったり、遅延損害金の額が大きい場合には個人再生の利用を検討してみるといいと思います。
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自己破産で遅延損害金(延滞利息)を整理
自己破産は裁判所で手続きする債務整理方法で、裁判所から免責を認められれば借金返済の義務がなくなって、借金がゼロになるという究極の債務整理方法です。
自己破産に関しては裁判所から免責されれば借金返済する必要がなくなるので、当然ですが遅延損害金の支払いも免除されることになります。
遅延損害金が払えないというだけの理由の場合は、自己破産を利用する必要はないと思います。
自己破産を利用するのは、働けないなどの収入が得られない場合や、借金額が大きすぎて返済する見込みがない場合が多いです。
とはいっても遅延損害金を含めて借金返済の負担が一切なくなる債務整理方法なので、借金を含めた遅延損害金を支払える見込みがないなら利用を検討するといいと思います。
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借金の遅延損害金を免除することで和解するには?
借金の遅延損害金(延滞利息)をカットすることが目的なら、任意整理を利用するのが一番デメリットが小さく利用しやすい方法だと思います。
ただ任意整理で遅延損害金の免除で債権者と和解するためには、金融業者などの債権者と交渉する弁護士や司法書士の手腕が重要になってきます。
つまり任意整理を交渉する弁護士や司法書士が任意整理慣れてなくて、交渉に失敗してしまうと、任意整理で和解することができずに遅延損害金がカットされないということになる可能性があります。
そういった意味ではしっかりと遅延損害金をカットすることで和解できるような経験豊富な弁護士や司法書士に手続きを依頼する必要があります。
単純に安いという理由だけで弁護士や司法書士を選んで任意整理を依頼すると、和解できずに遅延損害金が免除できないということになりかねないです。
まとめ
遅延損害金(延滞利息)は借金返済で行き詰ってしまっている場合に、さらに追い打ちをかけるような大きな負担になります。
そのため借金返済で遅延損害金(延滞利息)を返済することすら厳しい状況になってしまったら早めに債務整理を検討したほうがいいと思います。
遅延損害金(延滞利息)の支払いにすら困るようだと、おそらく借金を完済できる見込みは立ってないと思うので、早めに借金を整理して完済の見込みを立ててしまった方がいいです。
遅延損害金(延滞利息)に関しては任意整理・個人再生・自己破産のどの債務整理方法でもカットすることができます。
そのため借金額や現在の収入額などによって、どの債務整理方法を選ぶのか検討するといいです。
もし債務整理方法の選び方がわからない場合には、債務整理に対応している弁護士や司法書士の無料相談を利用するといいと思います。
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