退職したり、リストラによって失業してしまったことによって収入がなくなり、借金返済ができなくなってしまった場合に債務整理することができるのかわかりやすく説明しています。
前もって計画的に退職することができれば対応策を事前に考えることもできるかもしれないですが、病気や事故、リストラ等によって急に仕事をすることができなくなってしまうと、どうしようもないです。
また無職になってしまって手元にまったくお金がないような状況だと、債務整理することも難しいのではないでしょうか?
退職して無職になっても債務整理は可能か?
結論を先に言ってしまうと「無職でも債務整理は可能」です。
債務整理手続きは借金返済できなくて追い詰められてしまっている人のための手続き方法なので、無職で収入がなくなってしまって、借金返済できないような方もしっかりと手続きすることはできます。
無職になってしまって全く収入がない状況だと、依頼費用が払えないということで逆に債務整理を諦めてしまう方が多いですが、むしろ無職になって経済的に追い詰められている状況なら、早めに債務整理してしまった方がいいです。
ただ中には債務整理によって借金を踏み倒すような状況は避けたいという方もいると思います。
無職でも債務整理せずに借金問題を解決していく方法はあるのでしょうか?
無職でも債務整理せずに借金返済する方法はあるか?
無職という状況で債務整理を利用せずに借金返済していくという方法がかなり限られてしまいます。
私が思う3つの方法を下記でまとめていますが、まったく何もない状況だと長く返済を続けていくことは難しいです。
現在ある資産を売却して返済に充てる
高額資産がある場合にはそれを売却して借金返済に充てるというのが一番確実な債務整理方法だと思います。
具体的には車や家、貴金属などがわかりやすい高額資産だと思います。
ただ車や家などを売却すると生活に影響が出てしまうので、そういったことも考えながら売却するか考えていく必要があります。
過払い金があるか調べる
過去に借金返済をした経験があったり、長年借金返済を続けている場合には過払い金返還請求によって、払いすぎた利息が戻ってくる可能性があります。
人によって過払い金の額が大きくて、過払い金返還請求で戻ってきたお金で借金を完済したという例も数多くあります。
過払い金は債務整理対応の弁護士や司法書士の無料相談から調べてもらうことができます。
失業保険から借金返済する
雇用保険に加入していれば失業したとしても、しばらくはある程度のお金が入ってきます。
ただ就業時の給料を満額もらえるわけではないので、一人暮らしという状況だと失業保険から借金返済できる金額は限られると思います。
しかし次の仕事を探すまでの借金返済のつなぎにすることはできると思います。失業保険が切れる前に次の仕事が見つかれば問題ないですが、失業保険が切れても仕事が見つかってないようなら債務整理を検討しましょう。
無職になった場合に利用できる債務整理方法とは?
退職したりリストラで失業してしまって無職になってしまった場合に、どの債務整理方法を利用すればいいのでしょうか?
債務整理を利用するとしても、任意整理、個人再生、自己破産という債務整理方法があるので、それぞれ無職で利用する場合について考えてみようと思います。
任意整理
任意整理は金融業者などの債権者と話し合って返済条件を軽くしてもらったり、利息を免除してもらうという債務整理方法で、一番利用者の多い債務整理方法ですが、無職での利用は難しいです。
任意整理は借金減額幅が大きくない手続き方法なので、手続き後でも借金を返済できるだけの収入が必要になります。
せめて数か月間のアルバイト実績などがあれば任意整理は可能かもしれないですが、完全な無職でまったくの無収入という状況だと交渉の余地がないので、弁護士や司法書士の方で受任を断ると思います。
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個人再生
個人再生は裁判所で手続きを行う債務整理方法で、再生計画案を債権者に了承してもらい、その返済計画に沿って借金を返済していくという債務整理方法です。
任意整理よりも借金減額幅が大きくて、借金を元本から減らすことができる強力な債務整理方法で、最大で借金を10分の1まで減らすことができます。
ただ個人再生も任意整理と同様に借金がゼロになるというわけではなく、利用条件として「継続的な安定した収入」が必要になってくるので、無職での利用は難しいです。
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自己破産
自己破産は裁判所で行う債務整理方法で、裁判所から免責を得ることによって借金返済の義務がなくなり、借金がゼロになるという債務整理方法です。
そのため無職の人に最適な債務整理方法は自己破産です。
自己破産だと手続き後は借金返済の必要がなくなるので、無職の方でも制限なく利用することができます。
また無職だと他の借金返済のあてがないということもあり、裁判所から免責も得やすくなるのではないかと思います。無職の場合は自己破産は一番の利用候補になってくると思います。
自己破産のメリットとデメリットとは
自己破産すると借金が免除されるので非常にメリットが大きい手続きですが、そんな自己破産にもデメリットは存在します。 大きなメリットがある自己破産なので当然デメリットもあるというのは理解しておきましょう。 ...
無職で債務整理費用が払えない場合はどうする?
無職で債務整理を利用する場合に多くの方は「弁護士費用なんて用意できないよ」と思うのではないでしょうか。
しかし実際には無職の人でも自己破産などの債務整理方法を利用して、多くの人が借金問題を解決しています。
では債務整理費用が払えない場合はどうすればいいのでしょうか?
後払い・分割払い対応の事務所を利用する
自己破産などの債務整理方法を利用する場合には、弁護士への手続き費用として数十万円くらい必要になります。そのため手元にまったくお金が無い状況だと自己破産手続きを諦めてしまう方もいます。
ただ弁護士事務所によっては初期費用0円で、後払いや分割払いに対応してくれる事務所もあります。
こういった事務所を利用すれば支払い負担も軽減されると思います。弁護士事務所によってはこういった依頼料金の支払いについても相談に乗ってくれる事務所もあるので、まずは無料相談を利用して相談してはどうでしょうか。
債務整理の弁護士費用が払えない(借金でお金がない場合)
債務整理の弁護士費用が払えないのではないかと不安になってしまって、借金返済についての相談ができずに、ずっと利息ばかりを払っている人は少なくないです。 確かに弁護士費用は高額ですが、借金の金額が高額な場 ...
法テラスを利用する
法テラスは国による法律相談をサポートする機関になります。
そのため法テラスでは弁護士に依頼する際に必要になる着手金や報酬金などの依頼費用を立て替えてくれるというサービスを行っています。
そして立て替えた費用を分割払いで支払っていくということになります。そのため分割や後払いに対応してない弁護士事務所でも、法テラスを利用すれば無職の方でも利用できるということになります。
法テラスには収入制限などがありますが、無職なら問題なく利用できると思います。
無職での債務整理後の生活再建方法
無職で債務整理によって借金を整理したとしても、その後の生活再建に失敗してしまえば、また借金生活に戻ってしまいます。
そこで債務整理後にどのようにして生活再建をすればいいのかまとめてみました。
パートやアルバイトから仕事を始める
債務整理後の一番確実な生活再建の方法は、とりあえずパートやアルバイトから仕事を始めるということです。
近年は人手不足ということもあり、パートやアルバイトで仕事を探すのはそこまで難しくはないと思います。
とりあえず正社員になるまではパートやアルバイトで生活費を賄うというのが一番無難な方法だと思います。
職業訓練を利用する
職業訓練を利用してスキルを得てから就職活動をするというのも一つの方法だと思います。職業訓練を利用すれば就職活動の助けになるので便利です。
また失業保険中に職業訓練を利用すると、雇用保険が職業訓練に通っている間は延長されることになります。
そのため無職で雇用保険を受給しているような場合には職業訓練でスキルを磨きながら雇用保険で生活費を賄うと一石二鳥だと思います。
職業訓練は無料で交通費も出るので、経済的な負担なく通うことができます。
生活保護を申請する
無職でどうしても仕事が見つからなくて、生活費を工面できないような状況の場合は生活保護を申請することを検討するといいと思います。
生活保護を受給しながら就職活動して、生活再建の足掛かりにするといいと思います。
ただ生活保護は生活のためのものなので、借金返済に利用すると生活保護を打ち切られる可能性があるので注意しましょう。
そのため失業して生活保護を検討している場合には、先に自己破産などによって借金を整理してから受給申請するのが順序になります。
まとめ
退職やリストラなどによる失業で債務整理を利用する場合には、基本的には自己破産による債務整理が基本になります。
任意整理や個人再生は継続的な収入がないと利用することが難しいので、無職で借金を整理する場合には自己破産を利用することになると思います。
依頼費用に関して不安を感じる人も多いですが、これまで無職で手元にお金が無い人でも数多く債務整理で借金問題を解決してきているので問題ないです。
それよりは債務整理後にどのようにして生活再建していくかということが重要になってきます。
当サイトでは債務整理など借金問題関して無料相談をやっている弁護士や司法書士を載せているのでよかったら参考にしてください。