詐欺被害を受けて借金を背負ってしまったというケースは多いです。
近年は大規模な投資詐欺がニュースでも放送されていたりして、詐欺によって多額のお金を失ってしまったという方は少なくないです。
そんな詐欺被害を受けてしまった場合の借金整理の方法についてわかりやすくせつめいしていこうと思います。
詐欺被害による借金に返済義務はあるのか?
詐欺にも色々あり、投資詐欺はもちろんですが、オレオレ詐欺や名義貸し詐欺など、詐欺にも色々な種類があります。
詐欺はどんどん新しい手口が出てきており、いつ自分にその被害が生じるのかわかりません。
そうした場合に詐欺によって借金を背負ってしまった場合に、その借金を返済する義務があるのかという問題があります。
結論を言ってしまうと、詐欺によって借金を背負ってしまった場合でも返済義務はあります。
騙された側なのだから借金返済義務なないのでは?と思うかもしれないですが、実際には返済義務が生じることになり、そのせいで生活に苦労している方は多いです。
詐欺の種類とは?
詐欺は色々な種類のものがあり、毎年手口が巧妙になってきており「自分は詐欺に引っかからない」と思っている方でも詐欺に引っかかっているケースは多いです。
下記で代表的な詐欺についてまとめてみたので参考にしてください。
参照:詐欺の種類/長野県警
オレオレ詐欺
電話を利用して親族の不利などをして、お金を振り込ませたり、宅急便や郵送などで送金させるなどの方法によりだまし取る詐欺のことをいいです。
最近では劇場型のような巧妙なオレオレ詐欺も増えてきています。
架空請求詐欺
郵便はメールなどを利用して身に覚えのない料金請求をするという詐欺で、現金を預金口座等に振り込ませたり、宅配便や郵送などで送金させるなどの方法によりだまし取る詐欺です。
迷惑メールに分類されるメールを見ればこういった内容のメールは数多くあると思います。
融資保証金詐欺
実際には融資しないにかかわらず、低金利で融資をする旨の文書等を送付するなどして保証金や信用調査等を名目に現金を預金口座に振り込ませたりする詐欺です。
債務整理後など、お金が借りにくい状況の人が対象になることがあります。
還付金等詐欺
税務署や社会保険庁など公的な機関などを語って、税金などの還付手続きを装って、電話で指示しながら被害者にATMを操作させて現金をだまし取る詐欺
銀行のATMに注意書きなどが記載されているくらいなので、おなじみの詐欺の一つです。
金融商品詐欺
実際にはほとんど価値がない有価証券や架空の有価証券などを希少なものだと斡旋して、購入するように勧めてだまし、これらを買えば高額で買い取ってもらえると信じ込ませ、現金を振り込ませてだまし取る詐欺です。
元芸能人がこの詐欺で逮捕されたということで有名ですよね。
仮想通貨詐欺
最近増えてきている詐欺で、ニセ取引で仮想通貨をだまし取る手口や、新規通貨のICOを立ち上げて、通貨を発行してねずみ講式に購入をもちかけるような大規模詐欺で、最終的にはお金を持ち逃げするような詐欺もあります。
比較的新しい詐欺で、これから被害が大きくなる可能性があるので注意が必要です。
警察に被害届をだしてもお金は戻ってこない?
詐欺被害で取られたお金は、犯人が逮捕されれば戻ってくるのでは?と思っている方が多いと思います。
しかし実際には犯人が逮捕されたとしても、ほとんど被害額を回収できてないというのが現実です。
詐欺で犯人が逮捕された場合、警察が処罰するのは詐欺行為に関する罪なので、お金を被害者に返還するように強制することはできません。
そのためお金を返してもらうためには民事裁判を起こして、裁判所に認めてもらわないとお金は戻ってこないです。
ただ多くの場合はそのまま詐欺で搾取されたお金が残っているケースは少なく、多くの場合は遊興費などに使われて手元にはほとんどお金がないというケースが多いです。
そのため詐欺被害でお金が戻ってくる可能性は小さいと思ったほうがいいです。
詐欺による借金が返済できない場合は債務整理を検討
詐欺被害による借金額が大きくて返済することが困難な場合には債務整理の利用を検討するといいと思います。
債務整理を利用すれば返済負担が軽くなるので、詐欺被害で借金返済に苦労しているような状況なら助けになります。
債務整理方法別に下記でわかりやすく解説しているので参考にしてください。
任意整理の場合
任意整理は金融業者などの債権者と交渉して借金返済の負担を軽くしてもらうという債務整理方法で、詐欺被害で借金を背負ってしまった場合でも、利息を免除してもらったり、返済期間を延ばしてもらうなどしてもらうことができます。
詐欺被害の金額がそこまで大きくないような場合に利用したい債務整理方法で、家や車を残しながら返済負担を軽減できるので、生活に与える影響は小さく、利用しやすい債務整理方法です。
また連帯保証人などが設定されていて、債務整理対象に含めたくない借金は除外できるというメリットもあります。
詐欺被害による借金では一番に利用候補として考えたい債務整理方法です。
任意整理のメリットとデメリット【初めての方にわかりやすく解説】
借金返済で行き詰ってしまった場合に、一番手軽に行える債務整理方法として任意整理を検討している人も多いのではないでしょうか。 任意整理は債務整理の中でも一番頻繁に行われている方法なので、任意整理を行う前 ...
個人再生の場合
個人再生は裁判所で手続きを行う債務整理方法で、すべての借金が債務整理対象になる手続き方法になります。
ただ住宅ローン特則を利用すれば住宅ローンを残しながら、それ以外の借金を大幅に減額することができるので、家を残しながら借金を減らすことができます。
任意整理よりも借金減額幅が大きく、最大で借金が10分の1まで減らすことができるので、詐欺による借金が大きい人向けの債務整理方法になります。
自己破産よりもデメリットが小さい手続き方法なので、自己破産を利用したくないという人向けの手続き方法です。
個人再生のメリットとデメリットをわかりやすく解説
個人再生は裁判所で手続きを行う債務整理方法でメリットの大きい債務整理方法ですが、一方で複数のデメリットもある債務整理方法です。 個人再生の特徴をしっかりとつかむためには、個人再生手続きでのメリットやデ ...
自己破産の場合
自己破産は裁判所で手続きを行う債務整理方法で、裁判所から免責が認められれば借金返済の義務がなくなるという手続き方法になります。
そのため詐欺被害で多額の借金を背負ってしまったとしても、自己破産をすればそうした借金を払う義務はなくなり、実質借金が0円になります。
ただ自己破産すると高額資産は没収されるので、車や持ち家などはなくなると思ったほうがいいです。
しかし家具や家電などの生活必需品はそのまま残すことができるので、高額資産がないような場合は意外とデメリットが少ないと感じるかもしれないです。
デメリットはありますが、詐欺による借金を返済せずに済むというメリットは大きいです。
自己破産のメリットとデメリットとは
自己破産すると借金が免除されるので非常にメリットが大きい手続きですが、そんな自己破産にもデメリットは存在します。 大きなメリットがある自己破産なので当然デメリットもあるというのは理解しておきましょう。 ...
闇金からの借金には注意が必要!
詐欺の中には闇金からの借金も含まれますが、闇金からの借金の場合には債務整理をしても減額することが難しいので注意が必要です。
闇金からの借金はそもそも返済義務はないですが、それでも返済してしまうのは苛烈な取り立てがあるからです。
しかし債務整理をしたからといって闇金業者取り立てを止めることはないので、闇金に対してはあまり債務整理による効果は期待できないです。
そもそも違法な存在である闇金が、債務整理のような法的手続きに従うことはないということです。
闇金からの借金の場合には債務整理とは別の方法で問題解決する必要があります。
闇金からの借金の債務整理方法
闇金からの借金を債務整理する方法についてわかりやすく説明しています。 闇金については自分で自覚してないままに、消費者金融だと思って借りてしまっている人も多いです。 最近ではあからさまな闇金ではなく、ソ ...
まとめ
詐欺によって借金をつくってしまった場合には、詐欺の犯人が逮捕されたとしてもお金が戻ってくる可能性は低いです。
そのため詐欺の犯人が逮捕されるまで頑張って返済を続けるよりは、返済が厳しくなったら早めに債務整理して借金を整理してしまった方がいいです。
詐欺による借金は基本的にどの債務整理方法でも対応することができるので、自分の借金額や収入状況を把握して、どの債務整理方法が最適なのかを、弁護士や司法書士の無料相談を利用して話を聞くといいです。
当サイトでは借金問題に関する無料相談をやっている弁護士や司法書士を下記で都道府県別にまとめているので参考になると思います。
公式サイトからメールや電話で気軽に相談できるようになっているので参考にしてください。