病気やケガによって仕事をすることができず、収入がなくなってしまって借金返済することができなくなってしまったという方は少なくないです。
病気やケガで働けなくなると、収入を得る手段がなくなってしまうというだけだけでなく、治療費なども必要になってくるので家計には大きな負担です。
そのため治療に時間がかかってしまうと、借金の利息がどんどん増えてしまって、仮に回復後に働けるようになったとしても、返済負担が大きくなって返済が滞ってしまう可能性があります。
病気やケガで借金返済できない場合に救済措置はないの?
病気やケガによって仕事をすることができなくなってしまって、借金返済が難しい状況になってしまった場合に、何か救済措置はないのでしょうか?
結論を言ってしまうと、消費者金金融や銀行、カード会社などは、病気やケガで借金返済が難しくなってしまったとしても特別扱いはないです。
まあ、慈善事業でお金を貸しているわけではないので、病気やケガをしたからといって支払いを猶予してくれるわけはないんですよね。
最近は病気やケガだけでなく、うつ病などの精神疾患などによっても仕事ができなくなる方が出てきています。
うつ病などの精神疾患の場合は借金問題がストレスになってさらに症状が悪化するケースもあるので早めの対応が重要になってきます。
病気でも借金を滞納すると給料等が差し押さえられる
病気やケガで働くことができなくなってしまった場合でも、借金を滞納すると給料や資産などが差し押さえられてしまう可能性があります。
借金は滞納し続けていると内容証明郵便などで一括返済を求められることになります。
ただ一括請求を求められても、おそらく一括で借金返済することは難しいでしょう。払えるなら最初から払ってますからね。払えないから滞納しているわけなので。
そして一括請求に応じないと、最終的には裁判になってしまい、その結果として給料や資産などが差し押さえられてしまいます。
病気やケガで働けなくて借金返済できない場合でも容赦なく取り立ては続けられるということです。
では病気やケガで借金返済できず給料や資産の差し押さえが迫っている場合にはどうすればいいのでしょうか?
債務整理をすれば給料等の差し押さえを止められる!
借金を滞納していて、裁判所などから差し押さえ通知などが届いた場合には早めに対処しないと本当に給料や資産が差し押さえられてしまいます。
とはいっても差し押さえ通知が来たからと言って、すぐに給料や資産が差し押さえられるわけではなく、1カ月くらいの猶予はあります。
その間に対策を講じて差し押さえをストップしないといけないのですが、借金の一括請求を求めてくるので、普通なら差し押さえを止める手段はないです。
ただ債務整理をすれば差し押さえを回避することが可能です。
弁護士や司法書士に相談して債務整理手続きを行うことになれば、債権者に受任通知を発送して、弁護士や司法書士が代わりになって債権者と交渉してくれることになります。
一括返済が難しい場合はできるだけ早く弁護士や司法書士に相談しましょう。
病気やケガで借金返済できないなら債務整理しよう!
債務整理は借金返済の負担を軽くしてくれる手続き方法で、任意整理、個人再生、自己破産という債務整理方法が一般的によく利用されています。
債務整理をすれば借金返済の負担が小さくなるのはもちろんですが、借金の取立てもストップしてくれるので、精神的にも安心することができます。
特にうつ病などの精神疾患があるようなケースだと、借金の取立てがなくなるというのは大きなメリットだと思います。
任意整理とは
任意整理は債権者と債務者が交渉して借金の返済条件を変更してもらって返済負担を軽くするという債務整理方法でです。
裁判所が関係しない債務整理方法なので家族や会社に知られることなく借金返済の負担を軽くできるという特徴があります。
弁護士や司法書士に手続きを丸投げできるので、病気やケガで余裕がない場合でも利用しやすいです。
ただ借金がゼロになるわけではないので、病気やケガで働けなくて収入の見込みがない場合には利用は難しいかもしれないです。
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個人再生は裁判所で手続きを行う債務整理方法で、任意整理よりも借金減額幅が大きいという特徴がある債務整理方法です。
個人再生は最大で借金が10分の1まで減額することができるので、どちらかというと借金額が大きい人向けの債務整理方法になります。
また住宅ローン特則を利用すれば家を残しながら借金整理できるので、住環境を変えずに借金を大幅に減らすことができます。
ただ個人再生も借金がゼロになるわけではないので、病気やケガで仕事ができなくて収入がないようだと利用することはできないです。
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そのため高額資産がない場合には自己破産してもあまり生活に影響はないです。
病気やケガで働くことができなくて収入のあてがない場合には、自己破産で借金を全て整理してしまった方がいいかと思います。
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債務整理以外の方法はあるの?
病気やケガで働くことができなくなった場合に、債務整理をせずに問題を解決したいという方もいると思います。
債務整理をすると借金返済の負担は軽くなりますが、クレジットカードやローンが一定期間利用できないというデメリットもあるので、他にどのような方法があるのか下記でまとめてみました。
親族に援助してもらう
病気やケガで働けないという理由なら親族に相談して援助してもらうことも場合によっては可能だと思います。
借金理由がギャンブルや浪費などのような場合は相談しにくいと思いますが、病気やケガという事情なら親族に経済的に余裕がある方なら援助をしてくれる可能性があります。
ただそこまで都合よく援助してくれるとは限らず、返済の見込みがない状況だと援助を申し出るのに躊躇する方も多いと思います。
しかし借金でどうしようもない状況の場合で、債務整理を利用したくないということであれば検討しているのもいいと思います。
自治体に相談してみる
自治体にによって病気やケガで働くことが難しいなど、経済的に行き詰ってしまった場合に相談を受け付けている窓口があるところもあります。
自治体の窓口などの無料で相談することができるので活用を検討してもいいと思います。
また市区町村の社会福祉事務所では病気やケガで働けなくなってしまった場合や低所得で生活が厳しい方向けに、低利息や無利息でお金を貸してくれるサービスもあったりします。
こういった自治体のサービスを利用することも検討するといいと思います。
病気やケガで働けないなら生活保護も検討しよう!
病気やケガで働くことができず、借金返済のめどが立たないような状況の場合には自己破産して生活保護を受けることも検討したほうがいいと思います。
病気やケガで一時的に働くことができなくて、仕事の復帰の見込みがあるなら任意整理や個人再生などの債務整理方法で借金整理することができます。
しかし任意整理や個人再生後に残った借金を返済できる見込みがない場合には自己破産しか方法がないです。
また、借金だけ返済することができても、それから生活する収入がなければまた借金生活に戻ってしまうので、自己破産後の生活も考える必要があります。
そこで生活保護を検討するといいと思います。仕事に復帰するまでは生活保護を受給して生活の基盤を確保するといいと思います。
自己破産して借金を整理しておけば、生活保護の受給もスムーズに進むと思います
まとめ
病気やケガで働くことができず借金返済することができない状況になってしまった場合には早めに誰かに相談することが重要になってきます。
借金はそのままにしていると、どんどん利息が増えていって状況は悪化するだけです。
そのため滞納した借金をすぐに返済する見込みがないなら早めに債務整理を検討するといいです。
病気やケガで現在は働けないけど、回復すれば働けるあてがあるようなら任意整理をや個人再生を検討するといいです。
もし病気やケガで現在働くことができず、回復しても仕事のあてがないようなら自己破産を考えるといいと思います。
まずは弁護士や司法書士などの専門家に相談して返済方法を一緒に考えてもらうといいです。
病気やケガで入院している場合でも、当サイトではメールや電話による無料相談が可能な弁護士や司法書士を載せているので気軽に相談してみてください。